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2011年8月

認知症の本人支援を学んでみませんか

2003年に、『私は誰になっていくの?-アルツハイマー病者からみた世界』という本を執筆し、認知症になった自分の経験や思いを訴えた、オーストラリアのクリスティーンさん
その後、日本でも認知症を患う本人が自分の思いを語ることが増えてきました。

認知症になったら何もわからない、というのは誤解です。
認知症になった本人は、自分の異変に傷つき、不安を抱き、苦しんでいます。

そんな当事者の思いを受け止め、当事者同士で語り合う場を作る試みが、日本のあちこちで始まっています。
東郷町でも、そんな場を作っていきたいと考え、認知症の本人支援について勉強する機会を設けました。

興味のある方は、ぜひお気軽においでください。

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認知症の本人支援を学んでみませんか

認知症で苦しむ本人に寄り添い、ともに考える
〜認知症の人が中心となった「つどい」の場をつくろう!〜

オーストラリアのクリスティーン・ブライデンさんをはじめ、多くの認知症の人自身が、自らの気持ちを語るようになって、認知症ケアの常識も変わってきました。
認知症の人は何もわからないわけではなく、本人自身が深い孤独感や不安感に苦しみ、だれかの役に立ちたいと思っていることがわかっています。

認知症を地域で支える応援団「えがお」では、認知症で苦しむ本人に寄り添う支援を行うために、認知症の本人支援について勉強会を企画しました。
認知症ケアにかかわっている方はもちろん、認知症に関心のある方など、どうぞお気軽にご参加ください。

 日時 : 8月26日(金)夜7時〜9時
 場所 : ハートケア東郷デイサービスセンター
     (東郷町諸輪字北山158番地140 電話0561-32-1935)
 講師 : 「認知症の人とみんなのサポートセンター」沖田裕子先生 
 参加費 : 500円 
 主催 : 認知症を地域で支える応援団「えがお」

 申し込み : 氏名・連絡先を明記し山下まで、ブログ右上の「メール送信」から、お申し込み下さい。

認知症を地域で支える応援団「えがお」へのお誘い
認知症になっても、だれもが安心して人間らしく、住み慣れた地域で最後まで幸せに過ごせる社会をつくることを目標に活動している、ボランティア団体です。
認知症になっても地域で支え続ける、やさしいまちが実現するよう、一緒に活動してみませんか。興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

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看取りまで在宅を支援〜横浜市の小規模多機能「ふくふく」

ふくふく
写真は、横浜市にある小規模多機能型居宅介護「ふくふく寺前」の外観。
訪問看護を行っている「在宅ナースの会」が母体となって立ち上げた小規模多機能です。

住み慣れた家で安心して暮らし続けるために、平成18年から介護保険の地域密着型サービスとして始まった「小規模多機能型居宅介護」。
運営自体がなかなか難しいといわれる小規模多機能で、看取りまで行うところがあると聞いて、横浜市まで取材に行ってきました。

「ふくふく」の取り組みは、読売新聞でも紹介されていたので、以下に引用しますね。

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小規模ケア 看取りも含め在宅で
(2011年7月12日 読売新聞)

基本はかかりつけ医との連携
 高齢になると、介護も医療も必要になることが多い。小規模多機能型の介護施設が、「在宅生活を支える」という本来の役割を発揮するには、医療との連携が欠かせない。医療ニーズの高い人の受け入れ態勢を整え、看取みとりも含めて対応する事業所も出てきている。

多様なニーズ対応
 横浜市の住宅地にある小規模多機能型ハウス「ふくふく寺前」には、気管切開や、腹部の穴からチューブで栄養液を注入する「胃ろう」などで、医療的ケアを必要とする利用者が多い。介護保険の「小規模多機能型居宅介護」の指定事業所で、「通い」「訪問」「泊まり」を組み合わせて提供し、在宅生活を支えている。

 「点滴終わりましたよ。気分はどうですか」。泊まり用の個室で、男性利用者(80)にスタッフの看護師が声をかける。男性は重い認知症で、栄養剤の点滴と酸素吸入を受けている。平日の日中はデイサービスを利用し、うち4日はそのまま泊まる。家族の負担を考慮した結果だ。病院の受診を拒むため、近隣の医師に往診を頼んでいる。

 「ふくふく」を運営するのは、看護師の小菅清子さんが代表を務める「在宅ナースの会」。長く訪問看護などに携わってきた小菅さんは、お年寄りを終末期まで地域で支えるには、多様なニーズに臨機応変に対応できる小規模多機能型施設が必要と考え、開設した。

 医療ニーズに対応するため、介護保険の基準では1人の看護師を2人配置。介護職員にも、利用者の体調のチェックポイントや予想される状態変化、看護師に連絡するタイミングなどを細かく伝える。「緊急時の判断は看護師の役割ですが、利用者と接する機会の多い介護職員が常に医療的な視点を持ち、小さな変化に気づけることが大切。医療機関への連絡も的確になり、連携がスムーズになります」と小菅さんは説明する。

 協力病院もあるが、基本は利用者のかかりつけ医との連携。気付いたことや提案があれば、すぐに連絡・相談する。その積み重ねで、地域の様々な医療機関との信頼関係を築いている。

 運営母体の「在宅ナースの会」に訪問看護ステーションがあるのも強み。利用者の状態などの情報共有がしっかりでき、急な看護師の派遣にも応じてもらえる。小菅さんは「介護と看護が適切に提供できれば、終末期まで地域で支えることが可能です」と強調する。

医師の協力で実現
 千葉県松戸市の宅老所「ひぐらしのいえ」は、介護保険のデイサービスと、保険外の「泊まり」を行う小規模施設。看護師の安西順子さんが8年前に開設した。気管切開や胃ろう、がんの終末期の利用者も受け入れ、看取りの経験も多い。

 看取りも含めた医療対応が可能なのは、市内にある在宅医療専門の「あおぞら診療所」との緊密な連携があるからだ。医療的ケアが必要な利用者の大半がかかりつけ医としている。何かあれば、同診療所や併設の訪問看護ステーションが24時間対応してくれる。

 長期宿泊や終末期の利用者を受け入れる際には、緊急時の対応について家族と医師を交えて話し合い、救急車を呼ぶかどうかなどを決めておく。「在宅支援に理解のある医師が地域にいれば、介護職員も不安なく終末期までのケアができる。看取りの経験を重ねることで、職員も成長しました」と、安西さんは話す。

「複合型」介護保険に
 介護と医療の連携強化の一環として、厚生労働省は来年度から、小規模多機能型居宅介護と訪問看護を組み合わせた「複合型サービス」を介護保険に導入する。介護と看護を一体的に提供し、医療ニーズの高い高齢者の在宅支援を充実させるのが目的だ。ただ、看護師の確保や役割分担の難しさを指摘する声もあり、実効ある仕組みへの工夫が求められる。

-----------------------(引用ここまでです)---------------------

「ふくふく」では、胃ろうや気管切開、がんの末期患者など、医療的措置が必要な人も受け入れていました。
認知症の症状のために個別の対応が必要な人は、2階にある個室でスタッフが1対1でつきそうなど、きめ細やかな対応をしているのが印象的でした。

とりわけ印象に残ったのは、どんな人でも見捨てないという覚悟です。
重い認知症で、家でも家族に対して手が出てしまう男性利用者が、「ふくふく寺前」を利用することになった時のこと。
対応するスタッフはあざだらけ。けがをして入院するスタッフまで出てしまうという事態になった時にも、「ここで、わたしたちが利用をことわったら、家族がつぶれてしまう。なんとか工夫してがんばりましょう」と、あきらめずに対応しつづけたといいます。
最初は、「トイレに行きませんか」と声をかけるだけで、怒って手がでる状態だったのが、1年たつうちに、笑顔をみせて一緒にトイレに行ってくれるまでになったのだとか。
「これで、もうどんな人が来ても、自信を持って対応できます」
と笑顔で話してくれるスタッフのみなさんが、輝いて見えました。

通常のデイサービスや、訪問ヘルパーでは、対応が難しい。
そんな場合に力を発揮するのが、「小規模多機能型居宅介護」です。

まだまだ普及していない介護サービスですが、もっと多くの人に(特に行政担当者に)知ってもらいたいと思います。

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