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介護予防はきめ細かい個別の状況把握から

2006年の介護保険見直しで、取り入れられた「介護予防」。
介護保険の予算の3%までが介護予防にあてられることになっていますが、果たして今のままで効果があるのかどうか、疑問の声があがっていました。

今日の新聞で、介護予防について厚労省が見直し案を発表したと掲載されていました。
以下に転載します。

-----------------------(ここから引用です)-------------------

介護予防 戸別訪問が効く?
高齢者の健康細かく確認 厚労省が見直し案

 高齢者が介護保険サービスに頼らず自立した生活を続けられるように、長妻昭厚生労働相は、介護予防事業を強化する方針を固めた。アンケートや戸別訪問で健康状態を把握し、体力増進プログラムへの参加などを促す。年内にも自治体に通知し、来年度からの実施を目指す。
 介護予防事業は、介護が必要な状態になることを水際で防ぐ目的で、2006年度の介護保険制度改正で導入。厚労省は高齢者の10%程度が対象になると見込んでいたが、把握できたのは4%弱で、体操教室や栄養教室など予防事業への参加者は全体の0.5%にとどまっている。行政刷新会議の事業仕分けでは予防事業の効果に疑問が示され、見直しを求められた。
 予防事業の対象者の把握は、自治体による健康診断を活用。ただ、介護が必要になりそうな人は、うつ状態だったり認知機能が低下していたりする場合も多い。こうした人は健康診断を受けない傾向にあり、実態把握が難しい一因になる。
 そこで厚労省がまとめた見直し案では、まず高齢者に郵送でアンケートを実施。日常生活で感じる不便な点や、物忘れの程度などを答える形式だ。返送されない場合は、自治体職員や民生委員らが直接訪ねて、介護予防が必要かどうかを確かめる。
 介護予防の対象者は自治体が「特定高齢者」と認定していたが、レッテルを張られることに高齢者の抵抗感があるため、名称を変更する。予防プログラムも見直し、転倒防止や腰痛軽減策など参加意欲を高めるものにするという。
 また、元気な高齢者には介護予防事業の運営への参加を促す方策も講じる。例えば、介護保険料の支払いや将来のサービス利用に使える「介護ポイント」を新たに設ける。
 一方、介護の必要度が低い「要支援」から、必要度が高い「要介護」となった場合、介護サービス利用計画を作るケアマネジャーが代わるため、現場からは不満が出ていた。このため、同じケアマネが引き続き担当できるように省令改正を検討する。

(朝日新聞/2010年6月17日(木)朝刊)
--------------------------(引用ここまでです)------------------------

介護予防が必要というよりも、生活する上で何らかの手助けが必要な高齢者にサービスが届いていないのが問題だと思います。
認知症の症状が出てきたり、うつ気味になって家に閉じこもっている高齢者は、自分から「助けて欲しい」と訴えることができません。
自分で助けてといえない人を、どう見つけて、少しでも早く支援に繋げていくかが、これからの大きな問題になると思います。

厚労省は、きめ細かい戸別訪問による状況把握をすすめるつもりのようですが、これは方向としては間違っていないでしょう。
介護をめぐる悲劇がおきないように、必要な人には一刻も早く、助けが入る仕組み作りが必要です。

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コメント

あなたは、特定高齢者ですって言われて、はいそうですか、とすぐに受け入れる人は、あまりいないと思います。

多くの人は、忙しい等の理由で断ります。

忙しい包括の職員が200人以上の個別訪問をして、参加者は1割に満たないのです。

お金や時間をかけて無駄な事をやっています。

それなら、若いうちから運動する習慣をつければいいんです。会社にスポーツジムを作ったり、歩いていける範囲内で運動できる場所や集える場所を作ればいいんです。

特定高齢者や一般高齢者を区別することなく、地域に介護保険外のデイやデイケアを作ったり、色々な教室を開催したり、地域が活性化するよう仕掛ければいいと思いますよ。

投稿: 東京ばなな | 2010年6月18日 (金) 21時39分

東京ばななさま

こんにちは。いつもコメントありがとうございます。
すっかりお返事が遅くなってしまいまして、すいませんでした。

「特定高齢者」というレッテルを張られるのは、愉快なことではないですよね。
また、なんとか夫婦ふたりでがんばっていたのに、「特定高齢者です」と言われたことで、がっくりきたという話も聞いたことがあります。

東京ばななさんのご指摘どおり、大切なのは、どんな人も集えるたまり場をつくったり、身体を動かす習慣づけをしたりすることなのだと思います。

ただ、認認介護の高齢者世帯など、本当に困っていて支援が必要な人が、なかなか支援につながらない状態は見過ごすわけにはいかないと思っています。
個別訪問を行うなどのアウトリーチは、これからの高齢者支援には欠かせない部分もあるのではないでしょうか。

地域で支え合う、見守る、困っている人がいたら行政につなぐ。
そんな地域づくりをしていきたいと思います。

投稿: 山下りつこ | 2010年6月25日 (金) 22時53分

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