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認知症の人を元気にするギャンブル療法

認知症の人を元気にするギャンブル療法
大府市にある老人保健施設「ルミナス大府」では、どんなリハビリを行えば、認知症の症状を軽くしり、状態を良くする効果があるかを試行錯誤しながら、さまざまなデイケアを行っています。

その中で、一番効果がでているのが
ギャンブル療法」。
ということで、実際にギャンブル療法を行っている現場を見学に行ってきました。

ギャンブル療法は、その名のとおり、カードゲーム(ブラックジャック)や麻雀などのギャンブルに参加することで、脳を活性化させ、元気になってもらおうという療法です。
ルミナス大府では、週に1度、認知症でデイケアに通ってきている人を対象に行っています。

面白いのが、ゲームの対価として、施設内通貨が用意されていること。
施設長の顔写真が真ん中にある、なかなか本格的な紙幣です。
(最初は市販のおもちゃの紙幣を使ったそうなのですが、参加者から不評で、もっとリアルな精密なものをと、独自の紙幣を作ったのだそうです)
1枚が日本円で10円に相当するということで、ギャンブルで稼いだ紙幣を使って、施設内の売店でお菓子などを購入できます。

わたしが見学に行った日は、男性は麻雀を、女性はブラックジャックを楽しんでいました。
脳梗塞の後遺症などで、身体にまひがある人は、指示して牌を並べてもらって参加していたのですが、だんだん勝負が白熱してくると、ふだんは動かない手が動き、牌を自分でとろうとするなど、気持ちが身体を動かす好例となることも。
ただ、ルールを知らないとできないため、麻雀を知っている人しか参加できず、メンバーが4人そろわなくて、施設の職員が混じってゲームをする日もあるようでした。

ブラックジャックの方は、簡単な足し算をして「21」に近づけるゲームなので、参加する人は簡単な足し算をしながら、カードをもらうかどうか決めなくてはなりません。
「もう1枚」と言って、カードをめくって・・・
「あぁっっ!ドボン(21を超えること)かぁ」と嘆息したり、
「やった!勝った」と喜んだり、
女性陣は賑やかに、ゲームを楽しんでいました。

ゲームが終わって、紙幣をたくさん儲けた人は、「これでなにか買おう!」とうれしそうに、連れだって売店に向かいます。
施設内通貨としての紙幣は、施設長が作っているのですが、この紙幣を売店で使う時には、施設長がその分の日本円をポケットマネーで支払っているのだとか。
にこにこしながら、「買って喜んでもらえるのはいいけど、こちらの懐は寂しくなるなぁ」と話す人柄の良さが、利用者の気持ちを明るくしているように思いました。

ギャンブル療法がどのくらい改善に効果が出るか、この施設では、3ヶ月に1回の割合でデータをとって調査もしているとのことですが、認知症の改善にははっきりした効果は出ていない(変化なしということですから、低下させないという意味では、効果が出ているのかもしれません)とか。
ですが、鬱(うつ)的な傾向は、明らかに改善。
(参加者は明るくなり、コミュニケーションがとれるように変わってきた)
身体機能的な面でも、少し改善するなど、認知症の人を元気にする効果は確かにあるようです。

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