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孤立を防ぐ新しい縁をどう結ぶか

だれにも看取られずに亡くなり、何日も気づかれることのない無縁死。
地縁、血縁、社縁によるセーフティネットが期待できなくなった今、「孤独死(孤立死)」の問題に向き合うことが求められています。

孤立死をめぐる記事が、4月2日(金)の朝日新聞夕刊に掲載されていました。

----------------------(ここから引用です)-------------------

ニッポン人・脈・記
 弔い 縁ありて(1)

旅立ち後の不安 寄り添う
だれにもみとられず、何日も気づかれずにいる孤立死。
家族、地域のつながりが薄れた「最後」が増えている。

吉田太一(45)が、初めて、孤立死とわかる現場に入ったのは、8年前の夏だった。

死後1週間たって発見された60歳代の男性。
部屋の整理を遺族から頼まれ、大阪の古い木造アパートに向かった。

部屋のドアをあけ、思わず後ずさりかけた。
小さな台所と6畳の部屋に、カップめんの空容器が散らばる。
死臭に、こぼれたしょうゆのにおいが混じる。
一緒にきていた遺族に、吉田は努めて冷静に言った。
「大丈夫。何とかしますから」

遺族に代わって部屋の清掃や遺品整理をする会社を、始める準備をしていた。
大阪の下町育ち。
28歳のときに軽トラックを買い、引っ越し業を始めた。
骨つぼや遺影がある部屋の家財道具を運び、専門の商売になる、とひらめいた。

このにおい、どうやったら取れるのやろ。
男性の部屋で、吉田は壁紙を替え、畳をあげて茶殻で床をふいた。
請け負ったからには、の一心だった。

その年の秋、「キーパーズ有限会社」を始めた。
事業が軌道に乗るにつれ、吉田の悩みは深まった。
「ホンマは遺族がすること。余計な仕事なのでは」

現場で見たことや感じたことをブログに書き始めた。
たとえば、こんなふうに。

老人ホームで亡くなった母親の遺品受け取りを拒んだ息子がいた。
遺品の箱の中には、息子の子どもの頃の写真と、小学校で作った紙製ロボットがあった。
〈息子さんは、生涯母親の本当の気持ちを知ることはないのかもしれません〉

多くの人たちから応援、感謝のコメントが寄せられた。
遠方に住んでいる、病気で動けないなど、自分を必要とする遺族もいるんだ。
自信をもって仕事に向き合えるようになった。

いま、アニメDVDを作り、社会福祉協議会などに配っている。
独り暮らしの男性が亡くなり、1ヶ月後、ハエや悪臭が周囲にその死を気づかせる。
最後に、人の形が畳に黒くしみこんだ写真を映し出す。

「ひとごとではないんです。死んで、1日、2日で『あの人いないね』って、気にしてもらえる人間関係が1つや2つはある人生を送らんと」

(以下、略)
-----------------------(引用ここまでです)--------------------

しばらく顔を見なかったら、だれかに気にしてもらえる人間関係をどう築くか。
それは、極論すれば「その人自身の人生」そのもの。
ですが、自己責任ですましてはいられない、切実な現実があります。

長生きして、近しい人や友人に先立たれてしまったら?
仕事をやめて、仕事の知り合いと無関係になってしまったら?
体調を崩したり、腰や足が痛くなり、だんだん外出しなくなり、近所の人と顔をあわせなくなったら?
家に目を離せない病人や介護が必要な人がいて、家から出かけられなくなったら?

さまざまな原因で、いまの日本は孤立しやすい社会になっています。
そんな中、孤独死防止の支援として、デイコールサービス協会がテレビ電話を使ったシステムを開発しました。

-----------------------(ここから引用です)----------------------
(コンテンツ提供:高齢者住宅新聞2010年3月25日号)
介護の安心ガイド http://www.kaigo-guide.com/category/9/item/23019?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter

デイコールサービス協会(松本敏理事長) テレビ電話使い安否確認
孤独死亡防止、看取り体制支援

 デイコールサービス協会(大阪府交野市)は、孤独死や突然死を未然に防ぐ、テレビ電話を使ったシステムを開発。
定時に自動発信する仕組みで、在宅での看取りを支援する。緊急雇用対策及び在宅看取り支援体制整備事業として、監督官庁や各自治体への提言も行っている。
 ナースコール方式の定時自動発信(デイコール)機能付電話機を発案。一般電話回線を使い、毎日定時に人間同士の肉声で、容体や安否を確認できる。高齢者の不安感や孤独感を取り除くとともに、突然死など非常時の早期発見にもつながる。
 また毎日定時の会話による呼び掛けが、精神的刺激となり生体時計が調整される効果をもたらし、認知症予防に役立つ。
電話回線を含むシステム上のトラブルも毎日確認し、管理責任を明確にできる。
 「在宅医療を入院医療に近づけるためのシステム。電話回線なので停電時でも使える。会話の力が在宅医療体制と緊急通報システムの役割を大きく変えた」(松本敏社長)。
 医薬分業の定着により、在宅看取り支援体制整備に薬剤師が欠かせない状況となったが、服薬指導においても同システムの実用化に成功。ナースコール方式の定時自動発信(デイコール)機能付テレビ電話機を使い、薬剤面からもサポート体制を構築している。
 薬剤師(かかりつけ薬局)による服薬指導を兼ねた健康管理や安否確認が、サポート体制を更に充実させる。
御用聞き電話として活用すれば、生活面のサポートにも役立つ。
 緊急雇用対策として「地域の未来を支える人づくり」事業を政策提言。デイコールを使ったコールセンター運営事業への取組みを提案。高齢者宅に「準入院体制」(病院にいるのと同じ状態を自宅で実現)を採り入れることで、地域ぐるみの在宅看取り支援体制の実現を図る。
 「全国の独居高齢者は、450万人に達し、誰にも看取られずに亡くなる「孤独死」も増加の一途を辿っている。
このような社会的現象を防止するには『デイコール』のような有効な安否確認システムが必要だ」(松本氏)。

-------------------------(引用ここまでです)---------------------

増え続ける独居高齢者の孤立を防ぎ、新しい縁で見守るために、これからが知恵の出しどころだと思います。

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