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マイケル・ムーアの最新作「キャピタリズム〜マネーは踊る〜」を見ました

週末に予定していた仕事が早く終わって、急にぽっかり時間が空いたので、思い立って映画館へ行ってきました。
話題の3D映画は、もう鑑賞済みだったし。
なんにしようかな〜、と思案していたら、知人に声をかけられて。
「面白かったから、ぜひ見て」と勧められたのが、マイケル・ムーア監督の「キャピタリズム〜マネーは踊る〜」。
ちょうど上映時間の都合もよかったので、さっそく見てきました。

資本主義を正面から問い直すドキュメンタリー映画だったのですが、マイケル・ムーア独特のユーモアと鋭い切り口に、爽快感とともに、いまの日本社会もアメリカと同じ罠にはまりかけているという怖さを感じました。

映画について、どうブログに紹介しようかなと考えていたら、ちょうどタイミングよく、昨日の朝日新聞・土曜版(Be)にマイケル・ムーア監督へのインタビュー記事が掲載されたので、それを以下に転載します。

------------------------(ここから引用です)---------------------
フロントランナー
マイケル・ムーアさん(55歳) 映画監督
「残り1枚を9人で分ける 良いと言えるかい?」

 ーームーア監督は、銃や医療や軍事を取り上げた過去の映画でも一貫して資本主義の弊害を訴えてきました。現在、公開中の最新作「キャピタリズム〜マネーは踊る〜」では、いよいよ敵の本陣に総攻撃を仕掛けたという印象です。

 それはいい表現だね。僕も年を重ねてきて、もう時間がないと思い始めた。個別の問題ではなく、事の本質をピンポイントで指摘しなければならない、とね。現代の資本主義は合法化された強欲なシステム。僕は民主主義を信じているから、この不公平なシステムをただしたいんだ。

 ーーつまり民主主義と資本主義は両立しないという考えですか。

 民主主義と資本主義は正反対なんだよ。資本主義は少数が利益を得るように設定されている。対して民主主義はすべての人の利益を考える。経済活動がどう行われるべきかという問題に対し、民主主義者として僕らにどのくらいの発言権がある? 社会の中で最も重要な経済についての発言権もないのに、民主主義とは呼べないだろう?

枠組み超えて
 ーー社会主義についてはどう思いますか。

 ロシアで起こったことが原因で、社会主義に悪名がついたのは残念なことだ。だからといって、資本主義は良くないから、じゃあ社会主義に向かおうということではない。今までの枠組みを超えて考えるべきだ。もう21世紀なんだし、僕らは僕らの時代に合ったやり方を見つけなければいけないんじゃないか。

 ーー資本主義社会で、かつ民主主義が機能している国もありますね。

 僕は、起業してお金をもうけること自体が悪いと思っているわけじゃない。でも、他者を搾取したり、利益を不公平な形で分配したりしたら、それは一線を越えている。かつては民主的な資本主義があったかもしれない。しかし100年、150年間の姿を使って資本主義を定義することはできないんだよ。

 ーー自由競争だったのが、何か違うものに変化したと?

 その昔は、どの町にもそれぞれ町の靴屋とかアイスクリーム屋があったよね。資本主義を信奉する人たちはそもそも自由なんか信じていないし、競争を欲していない。彼らがむしろ一番求めていないのが競争だ。利益を独占したいんだよ。

 ーー資本主義の基本は欲望の充足にあります。そして欲望は人間の特性でもありますが。

 そりゃ、僕だって、目の前にチョコチップ・クッキーの皿が置かれたら、できるだけ多く食べようとするさ(笑い)。健康面で良くないことが分かっていてもね。でも、10枚のクッキーがあったとして、僕が9枚、最後の1枚を残りの9人が分け合うのは、果たして良いと言えるかい? それが今の状況なんだ。

 ーー米国人はそんな資本主義を容認しているようにも見えます。

 そうなんだ。無知を強いるシステムの中で育てられたからね。ほとんどの米国人はイラクがどこにあるか知らないんだよ。位置も分からない国に侵攻し、後で調べればいいと思う国なんだ。そんな国が世界のナンバーワン・パワーを持っていていいと思う? 僕があなたの国の人間だったら怖いと思うけどね。

「夢」こそ危険
 ーー米国の問題は、実は「アメリカン・ドリーム」に内在するものではないですか。

 答えはイエスだ。夢っていうところが危険なんだ。いつか金持ちになれるって、鼻先にニンジンをぶら下げるようなものだ。君たちの国では「君もいつか大金持ちになれる!」なんて子どもを育てたりはしないだろう? 「何それ、冗談も大概にしとけよ」で終わるよね(笑い)。

 ーー日本人にとって、米国は長い間、あこがれの存在でしたが。

 確かにいいところもあるよ。しかし、米国のように振る舞えば、米国のようになってしまう、と言いたいんだ。ジャズやジーンズの話をしているんじゃない。米国化が進めば、暴力も増えるし、銃の数も増え、アホな人々が増えてしまうんだよ。今すぐ止めないと(笑い)。

 ーー米国の好きなところはどんなところでしょうか。

 まず言いたいことを言えるところだね。米国人の明るい人柄も好きだし、中西部の風景も大好きだし。そうだな、今度は米国の好きなところばかりを描いた映画を作ろうかな(笑い)。でも、今は直さなきゃいけない部分が多すぎる。米国を愛しているからこそ、今みたいに世界に対して負の影響力ではなく、もっと良い影響力を持つ国だと思われたい。だからこそ、僕はこうした映画を作り続けているんだ。

(朝日新聞Be 2010年1月16日)
------------------(引用ここまでです)----------------------------

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「キャピタリズム~マネーは踊る~ 」★★★ マイケル・ムーア監督、127分 、 2010年1月9日公開、2009年、アメリカ (原題:CAPITALISM: A LOVE STORY)                     →  ★映画のブログ★                      どんなブログが人気なのか知りたい← 「おデブなマイケル・ムーア監督がヨタヨタと歩きながら、 キャピタリズム(資本主義)支配下で大金を動かす組織や CEO(最高責任者)にマイクを付きつける、 正義とい... [続きを読む]

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