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若年性認知症専用のデイサービス〜ルミナス大府で研究事業

若年性認知症専用のデイサービス〜ルミナス大府で研究事業
通常のデイサービスでは、受け入れが難しい若年性認知症ですが。
国の研究事業として、大府市の介護老人保健施設「ルミナス大府」で、若年性認知症専用のデイケアが行われています。

若年性認知症のデイサービスについて、施設長の長屋政博氏が、ホームページで報告しているので、以下に引用しますね。
--------------------------(ここから引用です)----------------------

研究ベースで若年性認知症のデイサービスを開始しました。
男女あわせて8名ではありますが、有効なプログラムを求めて試行錯誤しています。
現時点でわかってきたのは、男性と女性でプログラムを変えた方がよいこと。
男性には、役割を担わせる、障子の貼り替え、車イス整備などの仕事の受け入れがよく、女性には、フラワーアレンジメント、陶芸などの作業が大変好まれています。
今後長期的な効果も追跡したいと考えています。

-------------------------(引用ここまでです)------------------------

実際のデイサービスの様子を、見てきました。
今日は水曜日だったので、男性のデイサービスの日。
女性は火曜日と、男女分けて実施しています。

この若年性認知症デイサービスは、研究レベルで試行的に2年間行うということで、今年の7月からスタートしました。
3ヶ月を1セットで行うということで、週に1回、午前9時半〜12時半まで、少人数でスタッフの数を手厚くして実施しています。
スタッフは、若年性認知症の方4人に対して、2〜3人。
ほぼ、個別対応に近い形で行われています。
これは、若年性認知症の方に満足感を感じてもらうためには、
①個別対応 
②好きなことができる 
③ちょっと職業的なことを行い、達成感を感じることができる
という3点が必要だからという話が、施設長からありました。

若年性認知症の方は、「自分はできるはずだと思っているのに、実際はできない」という体験を繰り返しているため、非常に焦燥感が強く、抑鬱傾向にあるそうです。
特に男性の場合は、自尊心が傷つけられやすく、達成感が得られないようなプログラムでは、「こんなことはしたくない」と拒絶されるのだとか。
まだまだこんなことができる、と感じることができるように、デイサービスでは必ず作品を仕上げて自宅に持って帰るようにしているそうで、出来た作品を家族に褒められるのが、本人の自信につながっているのだと説明されました。

実際に、デイサービスを実施している場も見学させてもらいましたが、そんなに特別なことをしているという印象は受けませんでした。
個別対応が必要なのは、高齢者の場合も同じことですし、自尊心が傷つけられやすく、おかしな対応を介護スタッフがすれば、怒りを感じるというのも同じです。
ただ、高齢者の認知症の場合は、女性が多く、誇りを傷つけられても、はっきり「NO」と言えない方が多いだけではないかなと感じました。
(働き盛りの男性は、「自尊心を傷つけられたら怒ってあたりまえ」という社会的な通年があるため、怒りの感情をあらわにできるように思います。)

ルミナス大府では、研究期間が終了しても、なんとか介護保険で若年性認知症のデイサービスを行っていけないか検討中とのこと。
問題は、1対1に近いような個別対応を、限られた介護スタッフで行えるかという点にありそうですが、認知症サポーターとして市民がボランティアで支援することで補うシステムにできないかと思います。

若年性認知症の方が、いきいきとすごせる居場所づくりは、まだ始まったばかり。
明日は、若年性認知症の方が働く場をつくる試みをしている現場に、見学に行ってきます。

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