« 自宅でも施設でもない新しい住まい「高齢者専用賃貸住宅」の可能性 | トップページ | 民謡講習会で今年の盆踊りを一足先に体験 »

住宅の公的保障を考える

高齢者の住まいを考える時に、必ず問題になってくる保証人の問題。
日本では賃貸住宅に入居契約をする時や、病院・施設への入所時などに、かならずといっていいほど、保証人(身元引受人)が求められます。

なんとなく、みんながあたりまえの慣習と捉えている「保証人」ですが。
ほんとうに「保証人」は必要なのでしょうか?
「保証人」なしで契約できるようには、ならないのでしょうか?

そんなことを考えていたら、昨日の新聞で、保証人なしで契約できるアパートの記事を見つけました。
以下に紹介します。

-----------------------(ここから抜粋引用です)---------------------
職不安定でも住める家
若者・非正社員向けの試み

不安定な働き方をする若者や非正社員らが、低賃金でも住める居場所づくりを自力で始めている。
昨年暮れからの大量の「派遣切り」で、会社の寮などを追い出される人々が続出。
そんな働き手が安心して住める場所が不足しているからだ。
働き手の3人に1人が非正社員という時代の、新しい試みだ。

保証人なしで契約
5月末にオープンした東京・四谷のアパート「自由と生存の家」。
非正社員らでつくる労働組合「フリーター全般労組」が中心となって設立した事業組合が、管理する。

アパートは2棟で、風呂、トイレ、台所付きの6畳と、風呂などは共用の4畳の計16部屋。
家賃は月3万5千円〜6万円。
非正社員の多くは預貯金が少ないため、敷金(家賃2ヶ月分)は毎月の積み立てで払える。
家族関係が疎遠な人には、賃貸契約の「壁」となる保証人も不要にした。

入居した藤堂悟さん(25)は昨年12月、埼玉県内の自動車工場で「派遣切り」され、寮からの退去を迫られた。
だが、地元の愛媛に帰っても、仕事探しは厳しそうだ。
「最初に、敷金などまとまった資金がいらないのは助かった」

きっかけは、昨年秋、同労組の組合員を対象に実施したアンケートだった。
年収180万円未満の人が4割。
収入の3割以上を住居・光熱費などに充てる人は6割を超えた。
「家賃を払うため病気になっても病院へ行けない」という声も聞かれた。
住宅問題にも取り組まなければ、若者の生活は支えられないー。
労組として、アパート運営に乗り出すことを決めた。

経営責任を明確にするため、別に事業組合を設立。
事業組合と家主との間で月50万円の賃貸借契約を結ぶ。
家賃の滞納が出たら、事業組合が立て替えねばならない。
だが、大平正巳・同労組副執行委員長は「滞納したらすぐ追い出すのではなく、仕事探しや生活保護申請の相談にのることで生活を立て直す支援をしていきたい」と話す。

厚生労働省の5月の調査では、昨年10月から今年5月までに雇い止めされた非正社員のうち住宅を失うのは、少なくとも3306人。
山谷争議団の中村光男さんは、「住民票がないと仕事にも採用されにくく、選挙権の行使も難しい。住居が社会参加の基本なのに非正社員の住宅政策は見過ごされてきた」と話す。

「自由と生存の家」については、http://jyutaku.yunegoro.lovepop.jp/

住宅の公的保障に目を
 平山洋介・神戸大大学院教授

 日本の住宅政策は、新卒で会社に入り、安定した賃金を受け取る男性世帯主を「標準」とみなし、その持ち家取得を支援する「企業と標準家族依存」の政策だ。
 昨年暮れからの「派遣切り」で住宅を失う人が激増したことは、非正社員の急増や経営の変質で、そんな住宅政策に限界が来ていることをあらわにした。若者や女性、非正社員を置き去りにした「標準家族」依存の政策の下で、親の家にとどまるしかない若者が増加した。社宅・寮などへの依存は、企業による労働者の生活管理を強め、失職と住宅喪失を直結させた。
 現在も、経済刺激のための再開発の促進が低家賃住宅をつぶし、新経済対策ではなお、持ち家促進が主流だ。
 先進諸国では、住宅保障の中心は、公的組織が低所得者向けに提供する「社会住宅」や、家賃補助など政府の住宅施策だ。政府は住まいの公的保障に目を向けるときだ。

(朝日新聞/2009年6月18日)
----------------------------(引用ここまで)-------------------------

ネット上で、毎日新聞の記事も見つけたので、こちらもリンクしておきます。
自由と生存の家:フリーター労組、住居を安く提供 四谷のアパート借り上げ /東京

高齢者だけでなく、非正社員の若者にとっても、住宅の確保は深刻な問題なのだと改めて認識させられました。
住まいは、生活していく上での基礎となるもの。
今後、住宅保障として、なんらかの施策が必要だと思います。

|

« 自宅でも施設でもない新しい住まい「高齢者専用賃貸住宅」の可能性 | トップページ | 民謡講習会で今年の盆踊りを一足先に体験 »

雑感あれこれ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/215645/45391543

この記事へのトラックバック一覧です: 住宅の公的保障を考える:

» 不動産所得 [不動産所得]
不動産所得 [続きを読む]

受信: 2009年6月20日 (土) 00時30分

» 都営住宅 [都営住宅]
都営住宅は広くて格安な家賃です。都営住宅の種類の説明や都営住宅への応募の仕方・抽選方法の説明サイトです。 [続きを読む]

受信: 2009年6月23日 (火) 20時34分

« 自宅でも施設でもない新しい住まい「高齢者専用賃貸住宅」の可能性 | トップページ | 民謡講習会で今年の盆踊りを一足先に体験 »