

豊田市協働事業による市民講座「あきらめない老後のための特別講座」に参加しました。
タイトルは、ずばり!
「高齢者を地域で支えるとは〜すごい!介護・地域福祉の先進地を知ろう」
下の写真は、介護施設の超プロ。
新潟県長岡市の「高齢者総合ケアセンターこぶし園」総合施設長 小山剛さんです。
こぶし園は4人部屋の特別養護老人ホームとしてオープンしたのですが、「できる限り、いまの生活を継続したい」という高齢者の思いをかなえるため、地域に小規模な介護拠点であるサポートセンターを作り、サポートセンターに併設したバリアフリー住宅へ特養ホームの入居者を住み替えてもらうことで、施設の高齢者を地域に帰すことに成功しています。
講演の中で、強調されていたのが、
これからの高齢者介護として、「暮らしなれた地域社会の中で、病室や居室ではなく、普通の住まいを提供すること」をめざし、そのための方法として「24時間365日連続するケア(定額制)と3食365日の食事の提供」をすでに実行に移しているということです。
長岡市では、すでに9カ所のサポートセンターができており、それぞれのサポートセンターが、在宅で暮らす高齢者に、年中無休・24時間で介護サービスと、毎日3食の配食サービスを提供しています。
☆サポートセンターの詳細については、以下のホームページをご覧ください。
暮らし慣れた地域社会での生活を支えるサポートセンター構想2004
今、日本の多くの市町村では、在宅介護サービスの量が足りず、結果的に「要介護3以上になれば施設へ」という流れができています。
でも、介護施設に入る高齢者は、本人が望んで入るわけではありません。
本当は、住み慣れた地域の中で、なじみの店や友人がいる中で、最後まで暮らしたいと望んでいるのです。
小山さんは、こうした願いが叶わない原因を
○家族介護にたよった切れ切れの介護サービス
○バリアフリー住宅の不備
にあると看過しています。
あまり知られていない事実ですが、
ユニットケア・個室の新型特養ホーム(定員100人)を建てるためには、約25億かかります。
これだけのコストをかけて、できあがるのは、約13㎡のベッドしかない個室(個室の中に、ミニキッチンや浴室、トイレはないのが通常です)。
つまり、単純に割ると、1つの個室あたり、2300万円かかるわけです。
「2300万円あれば、4LDKの一軒家が建てられる。こんなに高額で入居者の満足感が低い施設を、これからもどんどん作るべきだと、本当に思いますか?」
というのが、小山さんの主張。
もう1つ、わかりやすいたとえ話として出されたのが、「富士登山論」です。
こぶし園のホームページにも載っていましたので、以下に転載しますね。
----------------------(以下、引用です)---------------------
元日に御来光を見たいと富士山頂を目指して登山される方が大勢おられることをご存知かと思いますが、この時に悪天候で8合目付近で登山道が崩れてしまったとします。
そうしますと近くの山小屋に一時的に避難して、登山道の復旧を待つことになるのですが、待てども待てども、道を直してもらえません。
山麓からは御来光を求めて、次から次へと登山客が登ってきますので、山小屋の前には大勢の待機者が並びますし、雑居部屋の山小屋生活も長くなってしまいます。
すると誰かが「待機者がいるのだからもっと山小屋を作るべきだ」「8人部屋や4人部屋ではプライバシーが守れないからユニットケア・個室にすべきだ」と言うのですが、何かが違うのではないでしょうか?
登山客は山小屋(例えば施設)で暮らしたくて登山したのではありません。山頂に登って御来光が見たい(今の暮らしを続けたい)のです。
だとすれば一時的な避難場所として山小屋が必要なことは当たり前のことですが、平行して登山道(在宅支援サービス)を整備しなければいつまでたっても登山客のニーズが解消されることはありません。
私たちがサポートセンター構想を展開している理由はまさにこのことにあり、出来る限り暮らし慣れた地域社会の中で、高齢者と共に介護者の負担や地域社会の負担を減らした上で、その人らしい暮らしを支えたいと思っています。
------------------------(引用おわり)--------------------
介護施設を作るのは、「住み慣れた地域で自分らしく暮らしたい」という高齢者の願いをかなえることにはなりません。なぜなら、高齢者は「施設には入りたくない。できれば自宅で暮らしたい」と口々にいいますから。
では、在宅を支えるための「在宅支援サービス」とは、何でしょうか。
小山さんが主張するのが
定額制 & 356日24時間のサービス です。
そして、これが介護保険制度の中で実現できるのが
小規模多機能型居宅介護 だというのです。
(こぶし園では、小規模多機能型居宅介護を提供するサポートセンターを、長岡市の各地に作ってきました)
たしかに、こうしたサポートセンターが、小学校区に1つあれば、住み慣れた地域の中で、暮らせるでしょう。
また、こぶし園では小規模多機能型居宅介護に加えて、夜間対応型訪問介護に、テレビ電話を採り入れて、自宅での暮らしを支えています。
小山さんの講演を聴いて、
サポートセンターが実際にどう運営されているのか。
本当に、長岡市の住民は、家族介護に頼らず、住み慣れた地域で暮らすことができているのか。
ぜひとも、実際に見てみたくなりました。
7月3、4日にこぶし園に訪問してきます。
報告は、またブログに載せますので、楽しみにお待ちください。
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