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2009年3月

名古屋市緑区にグループホーム「白土の家」がオープン

白土の家
名古屋市緑区白土に新しくオープンする、認知症対応グループホームの内覧会に行ってきました。
名前は、「白土の家」。
1階が小規模多機能型居宅介護。2階がグループホームという造り。
名古屋市と東郷町のほぼ境目という、名古屋の東端にできた施設です。

内覧会といっても、近隣地域へのオープンのお知らせは行わなかったようで、近所の人たちの姿はありませんでした。

「白土の家」を建てたのは、有限会社 雄生。
グループホームの運営は、これが2つめで、最初のグループホームは日進市赤池にあります。

今回、まずオープンするのは、2階のグループホーム(定員/9人)。
あさって、4月1日に開所します。
1階の小規模多機能型居宅介護(デイサービス、ショートステイ、ヘルパー派遣を同じ職員で行う地域密着型サービス)は、7月にオープンする予定とのこと。
小規模多機能の運営は初めてですが、「グループホームとの複合で行うメリットを生かしていきたい」と、責任者の方に聞きました。

ケアの内容など詳しい説明を聞きたかったのですが、内覧会で他の客もあり、お忙しそうだったので、いただいた重要事項説明書とパンフレットから、概要を紹介します。

○白土の家(グループホーム白土)
住所/名古屋市緑区白土303-1
電話/052-878-7603
建物/木造2階建て 454.63㎡の2階部分
居室/介護居室 9室(9.28㎡)
(居室を見学したところ、洗面所はあるがトイレはなし。エアコンとカーテン、物入れは備え付け。コンセントが2カ所、テレビ端子あり。居室内に電話回線はなし。ベッドやほかの家具は自分で持ち込みとの説明でした)
定員/9人
共同施設/食堂、キッチン、浴室(1人用の個浴)、トイレ3カ所(1つは浴室の着替えるスペース内に、1つは浴室前の個室。キッチンからすぐの所にあるトイレは、便器が2つ据え付けてあり、カーテンで仕切るという形でした)

【提供サービスの概要】
職員体制/管理者1人(計画作成担当者と兼務)、介護職/常勤4人、非常勤2人
勤務体制/6〜9時 1人、9〜16時半 2〜3人、16時半〜19時 3〜4人、19〜6時 1人
協力病院/内科 (訪問診療)城田内科クリニック 歯科 山寺歯科医院

【利用料】
入居金/10万円
月々の利用料/11万1500円(介護保険の利用料などは含まず)
(内訳)
 家賃/4万5000円(一ヶ月30日で計算)
 水道光熱費/2万1000円(一ヶ月30日で計算)
 管理運営費/5000円
 食費/4万500円(一ヶ月30日で計算)

上記の金額のほかに
介護保険の自己負担分の金額、電化製品持ち込み代(1日50円)、オムツ代などが必要

なお、「ご利用に関して」として
パンフレットに以下のような注意書きがありました。

----------------------(以下、パンフから引用)--------------------
ご利用に関して
1. 寝たきり状態で介助にて車椅子に座れない方
2. 重度の認知症など、ご自身や他の方に危害を加える恐れのある方
3. ご利用前に感染症等について、医師の診断を受けていただいた結果が当ホームのご利用基準に満たさない方
4. その他、当ホームでは対応いたしかねると判断させていただいた方
1〜4に該当する場合、ご利用できないこともございます。
---------------------------(引用おわり)----------------------------

退居の場合の条件については、本来は重要事項説明書に記載があるはずなのですが、いただいたものには書かれていませんでした。
責任者の方に、「いつまでいられますか?」と聞いたら
「胃ろうになったら、うちではみられません」というお返事。希望があれば看取りも考えたいが、今の段階でははっきり決めていないとのこと。

グループホームが2階にあること(ホームエレベーターはありましたが)や、お風呂が家庭用の浴槽であり、介護対応への設備があまりなかったことを考えると、介護度が重くなったり、医療的なケアが必要になったら、退居が求められる可能性があると感じました。

キッチンがオープンキッチンではなく、入居者みんなで食事を作るような形になっていないことや、キッチンからすぐのトイレが、個室でなくカーテンで仕切られていることは、少し気になりました。

トイレについては、名古屋市からも指導を受けたそうですが、
トイレが個室でないのは問題だと思います。
(「問題だ」というのは、あくまで、私の個人的な意見ですが)。

たしかに、カーテンで仕切ってトイレが2つ並んでいれば、2人を1度にトイレに誘導して、1人で排泄介助するには便利かもしれません。(「便利」というのは、「介護職員の介護の手間を省くためには」という意味です)
しかし、入居者にしてみれば、においも音も筒抜けで、落ち着かないのではないでしょうか。
わたしが入居者だったら、自分の排せつの様子(においやら音やら)をほかの入居者に知られるのは、耐え難いです。

「近隣住民からグループホーム建設に反対された」という話もちらっとうわさで聞きましたが、認知症の方を地域で支える拠点として、住民に開かれた施設になっていただきたいと思います。


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認知症の方の交通事故を防ぐ

今年の6月から、75歳以上のドライバーに「認知機能検査」が実施されることになりました。

これは、高速道路上での逆走など、認知機能の低下に伴う高齢者の事故が増えているのを受けてのこと。
3/16の新聞には、
「高速道路上で進行方向とは逆に走行する逆走が3年連続で900件を超え、毎年数十件が人身事故に至っていることが、高速道路6社や警察庁の集計で分かった。逆走したうえ事故を起こす運転者の4割前後が65歳以上の高齢者だ。高速道路各社は防止策を模索しているが、決定打はまだない」
との記事が載っていました。

防止策として、記事の中には、
○逆走防止装置の開発/逆走を感知すると「逆走禁止」「危険戻れ」と点滅する看板などを開発。
(昨年7月以降、全国24カ所で有効性を検証中)
○カーナビで警告するシステムを開発
(西日本高速が日産自動車と共同開発中。2011年中の実用化を目指す)
とありました。

認知症は自分がどこにいるかという場所や位置の把握が難しくなる病気ですので
車で外出すると、交差点で曲がるべきかまっすぐ行くべきかわからなくなったり、途中で道が分からなくなることが指摘されています。
こんな場合は、カーナビが大きな効果を発揮。
ポイントで行く先を音声で指示してくれるので、認知症の方が運転する時には、カーナビを進める医師もあると聞きます。
逆走もカーナビが注意してくれるシステムができれば、威力を発揮すると思うのですが。
早く実用化されることを望みます。

さて、75歳以上のドライバーに義務づけとなった「認知機能検査」ですが
どんなものなのか、以下に記事を転載します。

元記事はこちら(asahi.com)。

--------------------------- (ここから引用です)---------------------

「今日は何月何日?」高齢ドライバー、6月から認知検査

75歳以上の全運転者に義務づけられる6月からの認知機能検査について、警察庁は26日、検査の具体的な実施方法などを定めた道路交通法施行規則の改正案をまとめた。
検査の内容や採点方式は同庁ホームページで公表し、5月の施行を目指す。

対象は今年12月1日以降に運転免許の更新期間満了日(誕生日の1カ月後)を迎える75歳以上のお年寄り。
検査はその6カ月前から受けられる。
指定自動車教習所に予約し、検査は30分間ですぐに結果が出る。
手数料650円。

検査はまず、受検日について「何年」「何月何日」「何曜日」「何時何分」を書いてもらう。
腕時計などは見られない。時刻は検査開始から何分たったかを推測して答える。

続いてライオンやオートバイ、ブドウなど16種類のイラストを見て記憶してもらい、順番に書いてもらう。
最初はヒントなしだが、次にライオンなら「動物」、オートバイなら「乗り物」といったヒントが出される。

最後に時計の文字盤を描いてもらって、指定した時刻を示す時計の針を書き込んでもらう。
総合点が低いほどよく、認知症のおそれがあるのは「36点以上」だ。
点数に応じた高齢者講習を受ければ、36点以上であっても免許が更新できる。

ただし、36点以上の人は、免許の更新前後に、認知機能の低下した人が犯しやすい信号無視や一時不停止、進路変更禁止違反など15行為で違反があった場合、専門医の診断を原則受けなければならない。
ここで認知症と診断されれば免許取り消しとなる。

認知機能検査は75歳以上が過失の重い当事者となる死亡事故が目立つことから導入された。
75歳以上の免許保有者数は約304万人(昨年末)で、同庁は2千〜3千人が専門医の診断を受ける可能性があると推定している。

(2009年3月26日16時50分 アサヒコム)
--------------------------(引用ここまで)--------------------

それにしても、認知機能検査を義務づけするなら、
その後のフォロー体制を自治体と連携してきちんと行う必要があります。
そうした準備態勢を作らないまま
「36点以上で、認知症の疑いあり」という結果が出た場合
高齢者に不安だけを与えることになりはしないかと心配です。

認知症は早期発見すれば、薬もありますし、周囲の支え方で、その後の経過がずいぶん違ってきます。
認知症になっても、大丈夫!
と、みんなが思える体制が地域にできれば、早期発見への理解も深まると思います。

ドライバーへの認知機能検査は、道路交通法施行規則の変更で義務づけられるようですが
その後のフォローについて、きちんと取り組んでいかなければならないと思います。

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出ないよぉ!

出ないよぉ!
お久しぶりの へしにゃんです♪
へしにゃん、どこに入ってるのかわかりますか?

6月に、弦楽アンサンブルの発表会があるのですが
モーツァルトのディベルティメントを演奏する予定で
このところ、バイオリンの練習に励んでいます。

で、バイオリンの練習を始めると、
へしにゃんが、「そんなことしてないで、私をかまってよ」と
足下をうろうろしたり、テーブルに飛び乗ったり。
それでも知らん顔で練習してたら
バイオリンケースの中にちゃっかり入って、くつろいでいました。

「出ないと、閉めちゃうよ〜」と、
バイオリンケースのふたを閉めようとしても、平気の平左。
しまいには、ふたを頭に乗せたままで、ふんばってました。
(写真はこの時のへしにゃんです)

バイオリンケースの間から顔出してる姿が、
とっても可愛いへしにゃんでした。

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無届け施設の問題に各新聞社が注目

昨日ブログで報告した、群馬県の無届け老人施設での火災。
朝日新聞の記事でわたしのコメントが掲載されたのを見て、中日新聞からも取材の電話がありました。

有料老人ホームの無届け問題は、なかなか注目されず、表に出てきにくい問題でした。
今回の火災をきっかけに、抜本的な対策について求める声が高まるといいのですが。

昨日の中日新聞夕刊で、無届け施設についての愛知県の状況が記事になっていましたので
以下に転記します。

----------------------------(ここから引用)----------------------

「無届け」把握は困難
関係者「運営は闇の中」

愛知県、立ち入りへ

群馬県の老人施設「静養ホームたまゆら」の火災は、無届けの老人福祉施設の問題を浮き彫りにした。
中部地方でも行政による把握の網の目から多くがこぼれ落ちているのが実態で「闇の中で運営されている」と指摘する関係者も。
愛知県は把握している無届けの疑いがある老人施設への任意の立ち入り調査を決め、三重県も実態調査に乗り出す方針を固めた。

有料老人施設が無届けで運営している理由としては、2006年の老人福祉法改正で届け出義務の範囲が拡大されたことが上げられる。
従来は10人以上の利用者に対しては介護や食事などを提供する施設が有料老人施設と定義されていたが、1人でもサービスを提供した場合は届け出が必要となった。

介護事業者は有料老人施設の届けをすると、スプリンクラーの設置など運営基準に沿った改善を求められる。
また、介護現場では人員不足が深刻な中、職員数の基準も規定される。
無届けのままだと30万円以下の罰金が課せられるが、その前提となる運営実態の把握が困難なのが現状だ。

愛知県高齢福祉課によると、県内で介護や家事などのサービスを提供しながら無届けのままで、県が届け出を出すように指導している有料老人施設は10カ所ほど。
このうち6カ所は応じる意向で、残る施設について週あけにも任意で運営実態や防火対策などの調査に乗り出す。

ただ、把握する方法は市町村や市民からの連絡しかなく、このほかにも存在を把握できていない施設があるとみている。
同課は「指導中に『規制を受けるくらいなら、介護や家事などのサービス提供をやめる』といって、普通のアパートの賃貸契約に切り替える業者もいる」と話す。

届け出がなければ、強制的な立ち入り調査はできず、運営実態や防災対策なども「よく分からない」。
このため同課は17日に市町村の担当者会議で、実態把握と届け出の促進を要請したばかりだった。
今回の火災を受けて、防火設備の再点検など注意喚起を促す文書を有料老人ホームと、指導中の無届け施設に通知することも決めた。

三重県も実態調査

一方、三重県は各市町に対して無届けとみられる有料老人施設の情報提供を依頼し、実態把握に乗り出す方針を固めた。
法改正の移行期には50件弱が届け出対象に該当したが、うち届け出たのは3分の1程度。
県長寿社会室は「実数を特定するのは難しいが、県が主導的に調査を進め改善を求めていく」としている。

岐阜県高齢福祉課によると、有料老人ホームの実態があるとみられる無届け施設は県内で約30施設。
このうち約10施設は届け出手続き中で、残りの施設にも指導している。
しかし中には「高齢者を住まわせているが、施設の職員が世話をしているわけではない」などと拒否する施設も。
県は市町村などから情報が寄せられると現場を確認し、指導している。

愛知「増える一方」
市民団体指摘

愛知県内の老人施設の調査をしている「介護施設と地域を結ぶ市民の会」の山下律子代表によると、無届けの有料老人施設は「増える一方」という。

特別養護老人ホームや老人保健施設など、介護保険の施設サービスはどこも満杯で入れない状態。
あふれた人の受け皿として有料老人ホームがあるが、数百万円の頭金のほか、月々の費用が20万円ほどかかるという。

無届けの施設は毎月の費用が十数万円程度で、有料老人ホームよりも安いところが多い。
しかし「介護の内容をチェックする人はだれもおらず、闇の中で運営されている」のが実情だ。

(中日新聞/夕刊 2009年3月21日)

-----------------------------(引用ここまで)-----------------------

問題は、
①無届け施設の運営実態や防災対策をチェックし公表する仕組みがないこと
②介護内容など、運営実態に問題がある無届け施設に、入れざるを得ない状況(所得に関係なく入れる公的な介護施設の不足)が放置されていること
の2点だと思います。

1人暮らしの高齢者が在宅で最後まで暮らせるだけの「在宅サービス」が、介護保険で提供できない状況を変えずに、特養ホームなどの介護施設に総量規制をかけ、なるべく建てないようにしている。
そんな現在の介護・医療政策が、無届けの闇を広げていると思います。

自分だったらどこでどんな介護・医療が受けたいのか。
ひとりひとりが真剣に考え、政治に関心を持たなければと痛感しています。

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無届け施設の悲劇〜群馬の高齢者施設、火災で10人死亡

群馬県渋川市の高齢者向け住宅「静養ホームたまゆら」で、3月19日夜、火災が起き、10人のお年寄りが亡くなるという惨事となりました。
(10人死亡は、3/21 22時39分の読売新聞サイトでの記事から)

新聞報道によれば
「静養ホームたまゆらは、有料老人ホームとしての届け出はでていないが、東京都墨田区が入居先が見つからない生活保護受給者を紹介するなど、都内の自治体の受け皿となっていた」
とのこと。

以下、現時点での最新の記事です。
-------------------------(ここから引用)------------------------

渋川の高齢者施設火災、死者10人に…避難誘導体制を調査

群馬県渋川市の高齢者施設「静養ホームたまゆら」で19日夜に起きた火災で、新たに男性1人が死亡したと、渋川署が21日夕、発表した。

男性は延焼した別館にいて重傷のやけどを負い、病院に搬送されていた。火災の死者は計10人となった。男性6人、女性4人とみられる。多くは介護が必要だった人とみられ、同署は避難誘導体制などに問題がなかったか、施設を運営するNPO法人彩経会の高桑五郎理事長(84)らから事情を聞いている。

同区によると、死者とみられる人のうち、6人は同区の紹介で入居。6人とも生活保護を受け、少なくとも5人は認知症などを患い、要介護者だった。

入居の最も早い人は2004年2月だったが、5人は06年6月~08年9月に集中していた。介護施設の不足が深刻となってきたここ数年と歩調を合わせるように、都内から相次いで地方の施設に出ていたことになる。

「たまゆら」は、彩経会が県に以前提出していた「運営内容確認表」の「建物の規模」では215平方メートルだったが、火災時には3棟で計約450平方メートルとなっていた。

県警などは、増築を重ねて室内が複雑な構造になり、避難をしにくくさせていなかったか調べている。また、施設の施錠状況なども調べている。

(2009年3月21日22時39分 読売新聞)

------------------------------(引用ここまで)-----------------------

実は、この事件が報道された20日に、朝日新聞の記者から電話取材がありました。
愛知県の有料老人ホームや介護施設を調査してきた経験から、
「有料老人ホームとして届け出がない無届け施設が増えてきており、中身を公的機関がチェックする体制もなく問題だ」ということを話したのですが。
さっそく、21日の朝日新聞に私のコメントが入った記事が掲載されていました。

無届け施設に、行き場のない介護が必要な高齢者が集められている問題点を指摘する、よくまとまった記事だと思います。
以下に転載しますね。

-------------------------(ここから引用)------------------------

高齢者漂流 法の死角
7人死亡 群馬の施設

群馬県渋川市の高齢者向き住宅「静養ホームたまゆら」で19日、火災が発生し、7人の命が奪われた。「老人ホーム」とは違い、地元の行政の目からこぼれ落ちた存在だった。しかし、そこに生活保護受給者を送り出したのは、都会の自治体だった。本来の住まいから遠く離れた地にあり、防災設備も万全でない、こうした施設で暮らす高齢者は増える一方だ。

無届け増え監視届かず

東京都の昨年1月の調査では、生活保護を受けている高齢者のうち約500人が他県の有料老人ホームや高齢者向け住宅に転居していた。
転居先は埼玉、茨城、千葉の各県が多く、静岡県や群馬県もいた。

本来なら転居先の自治体が生活保護を支給する。
ただ、負担が増えるので断る自治体も多く、最初に保護した自治体が支給を続けている。

高齢者向け施設が足りないのは、財政悪化の懸念から、国が整備を抑制しているため。
特に都心部で不足している。
低所得の高齢者は行き場がなく、自治体間で押しつけ合っているのが実情だ。
その「受け皿」のひとつが、無届け施設だ。
都内の介護担当者は「良くも悪くも制度の網からこぼれている人たちを救っていた」ともらす。
「地域に帰る場所はない。どこが受け入れるのか」

介護や食事サービスを提供する高齢者施設は、老人福祉法で「有料老人ホーム」として各都道府県に届け出なければならない。
2006年4月の制度改正で定員10人以上という人数要件を廃止。
今回のホームのように、食事などのサービスをひとつでも提供していれば、届け出対象になった。
ホーム側は情報開示や都道府県による監査の受け入れが求められる。

しかし届け出ていないホームは少なくない。
施設や職員の基準を満たすためのコストや、行政の監督を避けるためだ。
所管する厚生労働省は無届け施設について「全体数は把握できていない」というが、総務省が昨年9月に22都道府県の状況をまとめたところ、都道府県が有料老人ホームとみなした施設のうち15%にあたる353施設が無届けだった。
また、都道府県が把握していない無届け施設も17施設あった。
罰則はあるが、「強制的に届け出させることはできない」(厚労省)という。

愛知県内で介護施設を調査している「介護施設と地域を結ぶ市民の会」の山下律子代表は、こうした施設が増えているという。
昨秋見学した高齢者向け住宅は寝たきりの人限定。
介護保険で外部のヘルパーからサービスを受けられるが、部屋は4畳半で小窓しかなく、トイレも水場も食堂もない。
ナースコールも設置されておらず、3時間に1回の見回りで異常があれば対処する。
山下さんは「無届けでも施設はでき、介護保険は使えてしまう。利用者にとってはわかりにくい」と指摘する。

結城康博・淑徳大准教授は「介護保険サービスの縮小で、特養などの施設に入れない人たちの受け皿として、『ヤミ市場』が広がっている」という。
月額利用料10万円前後で入れる住宅もあるが、立ち入り検査や監督する機関がないため、質の担保が難しい。
「虐待などトラブルが起きても利用者は入居させてもらっている手前、文句が言えない。ヤミ市場を広げているのは、国の無策の結果だ」と話す。

管理体制めぐりトラブル

「たまゆら」は入所者の扱いをめぐり、近隣住民とのトラブルを起こしていた。
後藤一さん(29)によると、今月1月下旬の夜、入居者の女性が後藤さん宅に裸足でやってきた。
事情を聴くと、前日にたまゆらに入所したという。
女性は「兄に東京から連れてこられたが、自分の意思ではなく、(たまゆらには)戻りたくない」「介護付きだからと聞いてきたが、一切ない」と話したという。

また、以前には、入所者が散歩中、後藤さん宅の裏で突然倒れたことがあった。
「たまゆらに連絡したが、だれも迎えに来ないので、自分で救急車を呼んだ。あとで施設に抗議したら、職員の男性が、食事を作るのに忙しかったと言い訳した」と話す。

ほかの周辺住民からも、「たまゆらから、地元の住民に説明がないので、どんな人が入所しているのか分からなかった」と、管理体制を心配する声も出ていたという。

たまゆらを運営するNPO法人・彩経会の高桑五郎理事長(84)は「警察と消防に協力し、終わったらしっかりと答えます」などと述べた。

(2009年3月21日 朝日新聞・朝刊)
------------------------------(引用ここまで)-----------------------

無届け施設の問題については、以前にわたしのブログでも取り上げています。
http://togo-gikai.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/15-3093.html

火災で多くの犠牲者が出た群馬の施設は、生活に困窮していて介護が必要な高齢者の受け皿として、行政が利用していたようです。
愛知県では、東京に比べれば、特養ホームやグループホームになんとか入れることもあり、生活保護の人は特養ホームの多床室などに入居しています。
問題は、医療的なサポート(胃ろうや痰の吸引など)が必要な人は、特養ホームにも老健にも療養型病院にも入れず、その結果、介護の質をどこからも監視されない無届け施設が受け皿として増えてきていることだと思います。

群馬の施設のような悲劇は、愛知県内の無届け施設でも、いつ起きるかわかりません。
防火設備や火災報知器、スプリンクラーの設置がなかったり。
寝かせきりや施設スタッフによる虐待など、介護の質がかなり劣っていたり。
ということがあったとしても、無届け施設には、それを指導・監査したり、チェックしたり、情報公開したりする仕組みがないのですから。

無届け施設がなくなるような、根本的な見直しが必要だと思います。


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「東郷診療所廃止」の答申を受け、いこまい館の見直しも白紙に?

昨日、第10回東郷診療所運営委員会が開かれ、町長の諮問事項に対する答申が決議されました。

町長の諮問事項とは
①診療所の今後のあり方 
②いこまい館への移設の可能性
の2項目です。
(これまでの経緯についてはこちらをご覧ください)

答申は、委員会の冒頭で職員により朗読されました。
が、傍聴人には答申(案)は配られず、委員長より「正式な答申が出るまで、傍聴に来ている人には見せないように」という注意がありましたので、文書で見てはいません。
耳で聞いたものをメモし、それを元に、ここで報告していますので。
おおまかな内容ということで、ご理解ください。

以下、町長の諮問に対する答申(案)の概要です。

---------------------------------------------------

①診療所の今後のあり方 について
【結論】
東郷診療所は廃止の道を選択せざるを得ないと判断する

国の指針によれば、公設病院は、民間医療ができない部分を担い、地域包括支援システムの中核として機能することが求められている。

東郷診療所ができた昭和36年は、無医村に近い状況であった。
その後、まわりの環境が大きく変化した。
現在の診療所は、具体的な理念・目的が明示されておらず、民間と同じ内科医療を行っているだけであり、漫然と経営している状態が続いている。
一方で経常経費が大きく、患者数の減少の歯止めがかからない状態。
1㎞以内に内科はないが、1日の平均患者数から見て、診療所周辺の患者は、よそへ流出していると思われる。
新規の患者は少なく、患者はおもに高齢者であり、この状態は将来の収入源を明示している。

このままの状態では、税金を使う公営の医療機関として存続する必要性が感じられず、
公的機関としては、今のまま継続するのは困難である。

存続するとすれば、
・増収の努力(新規の患者を含めた大幅な患者数の増加)
・診療時間と曜日の変更(町内の民間病院が閉まっている時間帯にあける)
・地域連携クリティカルパスに参加し、地域包括支援システムの中核となる
・人件費の削減
・将来的に、民間譲渡などを視野に入れる
などの条件をクリアしなければいけない。

であるが、固定費(人件費)が高く、公設のために民間では必要のない人件費が必要となり、黒字になるだけの収益を上げる見込みがあるとは考えられない。
建物の老朽化も進み、立て替えなど、近い将来、多額な費用が必要となる。

以上により、
東郷診療所の継続は困難であると判断せざるを得ない。

②いこまい館への移設の可能性 について
【結論】
いこまい館への移転を考えるまでもなく、診療所を存続させることは困難である。

町内に健診・人間ドックの施設が多い中、いこまい館に移設し、健診やドック機能を強化することは、民間医療機関からの反発も激しく、きわめて困難である。

いこまい館に診療所(医療と健診を行う)を移転するには
500〜830㎡の面積が必要となり、一般入館者との出入り口を完全に分ける必要がある。
出入り口を裏手に設けるとすると、駐車場からのアクセスが難しくなる。
また移設費用には、平均的な一般単価で計算して、3〜6億かかると予想される。
(必要な医療機器を揃えるのに1億2000万円はかかる)

以上のように、いこまい館への移設には、多額な事業投資が必要になり、アクセス面の問題解決が難しいなど、いくつもの問題がある。
経営的に見て、いこまい館に診療所は移設すべきではない。

----------------------------------------------------

答申案は、運営委員全員が賛成しました。
(原案どおり、全員賛成)

答申案が決まった運営委員会には、中日新聞の記者も取材に来ていました。
今日の新聞に掲載されていたので、以下に転記しておきますね。

-------------------------(以下、引用です)------------------------

「東郷診療所廃止」答申へ
運営委 民営化、移設など困難

東郷町の東郷診療所運営委員会(近藤秀樹委員長)は19日、10回目の会合を開き、診療所の廃止を提言する内容の答申をまとめた。月内に川瀬雅喜町長へ提出する。

答申では、経営改善の可能性を「人件費削減に限界があり黒字化は期待できない」と否定し、民間譲渡も「近い将来に建物の改修など膨大な経費がかかるため困難」と判断。「町の財政力を考えると、廃止はやむを得ない」と結論付けた。

また、検討されたイーストプラザいこまい館への移設についても「アクセス面などの課題で採算性に疑問があり、改修費や設備投資が3億〜6億もかかる」と否定した。

同委員会は川瀬町長の諮問機関。民間コンサルタントに診療所の経営診断を委託し、そのデータを元に議論してきた。近藤委員長は「厳しい結論になったが、答申であって決定ではない。今後、町側にじっくり判断してもらいたい」と語った。

川瀬町長は「答申はまだ受け取っていないが、今のままの存続は困難だと認識している。2009年度中には方針を出したい」と話した。

中日新聞(2009年3月20日 朝刊) 遠藤康訓

-------------------------(引用ここまで)----------------------------

それにしても、専門のコンサルタントも入れた委員会での答申で
「いこまい館への移設」の可能性をきっぱり否定されてしまった今
いこまい館の見直し案自体が白紙になってしまったのだと、思わざるを得ません。

順序として、診療所を本当にいこまい館に移設できるのか、費用やさまざまな問題をクリアできるのかを精査した上で、いこまい館の見直し案に入れるかどうかを決めるべきだった。
今回、「東郷診療所の移転はできない。廃止せざるをえない」と答申が出たことで、
これに基づいて町長が東郷診療所の廃止を決めてしまえば、
なんのために、全戸配布のいこまい館見直しアンケートをとったのか、わかりません。

問題はこれからだと、つくづく考え込んでいます。

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議会最終日でした

21年度の予算を審議する3月議会。
いよいよ最終日の今日は、ひとつひとつの議案に賛成・反対の採決を行いました。

議案として出たのは、行政からの31議案+議員提案の4議案。
議員から議案提案するのは、通常は少ないのですが、今回は東郷町議会議員の定数を変える議案や、議員の報酬を7%削減する議案など、4つの議案を提案。
それぞれの議案は、賛成・反対の採決を行う前に、なぜ賛成(反対)するのかという理由を述べ、ほかの議員に賛同を求める討論が行われます。

35議案のうち、一番活発に討論が行われたのは、
「東郷町議会の議員の定数を定める条例の一部改正について」
議員の定数を、現在の20→16に削減するという議案
でした。
反対討論は、4人。
賛成討論は、7人。
合わせて、11人の議員が自分の意見を議場で述べたことになります。

わたしは、賛成討論をしました。
なぜ、議員定数の削減(20→16)に賛成したのか、議場で述べた討論の原稿を紹介することで、わたしの考えを明らかにしたいと思います。

以下、わたしの賛成討論原稿です。
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地方自治法の改正や、地方分権の推進に伴い、地方議会の役割が変わってきました。
一元代表制をとる国政と異なり、地方議会は執行者である首長と、議決を行う議会議員が、ともに選挙で選ばれる二元代表制をとっています。
また地方議会には、住民が直接、議会に意見をいい、参加するための仕組みとして、「請願・陳情」の制度が設けられています。

さきほど、反対討論の中で、議員定数を減らすのに反対の理由として、「議員の定数は住民が政治に参加する権利を保障するものであり、議員の数が減れば住民が政治に参加する権利を阻害する」という意見が表明されました。
こうした見解に反論させていただきます。

住民が議会を通して政治に参加する権利は、単に議員の数が現在の20あれば保障されるというものではないと思います。
なぜなら、住民が議会にもの申すために「請願」を行いたいと願う場合、現状では紹介議員が必要であり、現実的に紹介議員が探せなくて請願をあきらめるということがあるからです。
また、紹介議員が必要ない「陳情」は、東郷町議会では正式に審議する仕組みがなく、単にファイルされて議員の控え室に置かれているだけ(中身を全議員が見ているのかも疑問)。
陳情に込められた住民の意見や願いは、ファイルの中で埋もれるだけで、議員にも議会にも取り上げられないのが現在の東郷町議会の現状だからです。
議会が住民と直接対話する公式な場が設けられたことはなく、個々の議員でなく、議会が住民の声を受け止め、政治に反映させるシステムは、今の東郷町議会には、残念ながらありません。

今回、この議案が可決されれば、議員の定数は20人から4人減り、16人となります。
定数を大きく減らすことを契機として、住民の声をどう採り入れ、政治に反映させるかを真剣に検討するべき時にきているのだと思います。

議員の数が減っても、住民の声が議会に上がりやすくするには、
たとえば
①住民からの「陳情」は、所管の常任委員会で可否について議論する仕組みに変える。
②「請願」は紹介議員がなくても出せるよう、制度を変更する。
③議会の「住民の声のポスト」を常設し、住民がだれでも気軽に議会に意見や困りごとを出せる仕組みを創設する。
など、さまざまな仕組み作りが考えられます。
住民の声を議会として受け止め、必要であれば議員提案の条例などを提案するシステムを構築していくことが必要だと思います。

これから、ますます複雑化し、予算的にも厳しい状況が続く自治体の政治に、住民が積極的にかかわり、力を出し合う住民参加の必要性は、ますます高まっています。
これからは、行政だけでなく、議会も、積極的に住民の声をきき、政策に反映させる仕組みが欠かせません。

今回、議員定数を見直すことを第一歩とし、より住民の声を反映できる議会となり、住民に必要とされる議会になれるよう、議会基本条例など新たな仕組みを作る道を歩き始めようではありませんか。
より質の高い議会へと変わる第一歩として、今回の議案に賛成といたします。

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議員定数を20→16に変える議案は、賛成15、反対4で可決されました。

わたしのほかに、賛成討論の中で議会基本条例の制定の必要性を述べる議員も数人いました。
これから東郷町議会がどう変わるかが、これからの課題なのだと思います。


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東郷診療所のいこまい館移設の可能性は?

川瀬町長が、「いこまい館に東郷診療所を移設する」との見直し案をいこまい館の見直し方向性として決めたことを受けて、現在、東郷診療所運営委員会で、「診療所の今後のあり方」と「いこまい館への移設の可能性」を話し合っています。

これは、昨年の6月30日に、川瀬町長から東郷診療所運営委員会に対して、東郷診療所のあり方(経営形態)といこまい館における診療所の可能性についての諮問があったため。
この諮問事項への答申を行うために、
630万円をかけて、専門コンサルタントに診療所の経営診断を依頼
昨年、10/21に入札の結果、総合メディカル(株)名古屋支社が落札し、11月から調査開始していた結果がまとまり、今日の第9回運営委員会で、本報告がありました

総合メディカルが提出した経営診断報告については、今開催中の議会の一般質問で
「630万円の税金をかけた結果は、町民に公開すべき。報告書を自由に閲覧できるようにし、ホームページに掲載してはどうか」
という質疑を行いましたが、町長の答えは
「運営委員会から諮問の結果である答申が出ていない。答申が出る前に、公開することはできない」
というものでした。

しかし、なんといっても
630万円かけた報告書
町営の診療所の行方を決める根拠となる資料 でもあります。
内容については、なるべく早く住民が知るべきと考え、
わたしは本報告が出る今日の運営委員会、傍聴に行ってきました。
報告書は傍聴者には閲覧させてもらえませんでしたが、委員会の中で、総合メディカルから概要の報告がありましたので、その報告を傍聴で聞いた覚え書きから、みなさんに報告させてもらいます。

以下が、総合メディカルからの本報告概要です。

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【東郷診療所の現状】
○外部環境
東郷町の人口は増加傾向、愛知県がピークを迎える2015年以降も引き続き増加の予想。
人口構成は、2005年実績では年少人口(15歳未満)17.3%。
愛知県との比較では2.5ポイント高く、全国と比べると3.5ポイント高い。
生産年齢人口(15歳以上65歳未満)67.7%。愛知県との比較で0.5ポイント高く、全国と比べると2.6ポイント高い。
老齢人口(65歳以上)は13.9%。愛知県との比較で3.4ポイント低く、全国と比べると6.3ポイント低い。
2030年の推計値では、東郷町の年少人口13.6%(05年比3.7ポイント減)。
生産年齢人口は、62.7%(05年比6ポイント減)。老齢人口23.7%(05年比9.8ポイント増)。

東郷町内の推定患者数(1日あたり・全疾患)は、2007年の2,051人を100%として、2010年には16%増、2020年に32%増と推計。

東郷診療所の半径2㎞圏内の医療機関は22件(内、精神科の病院1件)、内科標榜診療所は16件、小児科標榜診療所11件。
ただし、東郷診療所の半径1㎞圏内には、ほかに内科の診療所はない。

○利用状況
東郷診療所の利用状況は、平成13年から平成19年の6年間で、3,665人減少しており、20%ほどの落ち込みである。
半径1㎞圏内の1診療所あたり1日推定患者数は、内科が155人。
実際に東郷診療所の受診者は、1日50〜60人ほど。(あとは他の医療機関にかかっていると思われる)

○経営状況
2000万〜3000万の赤字体質。
患者数は、年々減少しており、新患も少なく、このままではさらに赤字になる見込み。
この赤字の分は、東郷町の一般会計から繰り入れをしている。
経営収支比率は、東郷診療所は80.7%と、かなり問題。
民間病院の平均は100.1%。公立病院は95.1%(一般病院全体平均)〜102.1%(黒字病院平均)

赤字の原因は、平均を大きく上回る人件費率にある。
東郷診療所の人件比率は、66.8%。 
民間病院の平均は51%。公立病院は、黒字病院が52.3%、一般病院全体が56.2%。

また施設と医療機器の調査の結果、
建物の老朽化がすすみ、給排水、ガス管などの劣化、詰まりのため、修繕及び改修工事の頻度はこれから多くなると予想されるとのこと。
(5年後には、大がかりな全面改修が必要なるとの指摘も)
医療機器は揃っているが古いものがある(エコー、テレビ透視診断装置、眼底検査機器)。
単純レントゲンは最新。骨密度測定器も新しい。ファイバーは1本しかないが、そのための高額なファイバー保管庫がある。

【今後の方向性】

①今の診療所継続を前提とした場合
○プラン1 配置人員を見直し、増収をはかる。外来・往診を中心に、かかりつけ医機能の強化 (第三者評価点数/12ポイント)
 患者を増やすとともに、診療単価を上げる。
提案/
他の医療機関人員水準を検討し、事務職等の人員削減を行う。中核病院との連携強化をはかるための連携の担当者を配置(これは新しく配置するのではなく、事務職が新たな業務に加えるということ)

黒字にするには、人件費等経費削減を行い、かつ、2000万円の増収が必要。
(1日あたり84,000円増加が必要)
        ↓
しかし、現在の運営形態の状態から経費の見直しをすることなく黒字化するためには、5300万の増収が必要であり、人員削減は避けて通れない。

○プラン2 医薬分業を行い、薬局を外に出す (第三者評価点数/13ポイント)
 現在、看護師が薬の調剤を行っているが、これを外部の調剤薬局に任せる。
そうすると、薬の在庫も圧縮され、収入減とはなるが薬品費の3600万円の削減が期待できる。
        ↓
ただし、大手調剤薬局が出店を検討するには、処方せん枚数が1日200枚は必要。
個人薬局や規模の小さいチェーンでは、それより少なくても出店が考えられるのではないか。

○プラン3 機能の転換 → 在宅療養支援診療所に (第三者評価点数/13ポイント)
 在宅・往診のみに機能を限定。365日・24時間対応できる、在宅医療を推進するための核に。
365日24時間対応の民間による在宅療養支援診療所の展開が地域内にないのであれば、公的な医療機関として、在宅療養支援診療所に取り組むことは、住民の利益となり、繰り入れも是認されるものとなる可能性があるのでは。ただし、他地域に比較し高齢化率が低く、将来に向けての検討といった考え方もある。
        ↓
常勤医師が2〜3人以上、その他非常勤医師の確保が必要であり、人口10万人あたりの医師数が二次医療圏内で最も少ない東郷町の状況から考えると、医師確保のハードルが高い。
また、医師は内科、整形外科、皮膚科、眼科、精神科など、それぞれに専門領域の違う医師が求められる。

②人間ドック・検診施設に特化する (第三者評価点数/8ポイント)
 特定検診の受診率向上をめざす。
        ↓
経営がなりたつ目安は
◎特定検診者数 年間480人(1日2人、1ヶ月40人) 以上
 しかし、町内の対象者は20年度で約7000人。
 20年度の実施率の見込みが25%となっているので、1750人受診することになる。
 町内に特定健診診療機関が13件。単純に割って計算すると、1病院あたり134人。
 年間480人の確保までの隔たりは大きい。
 また、健診は価格競争が激しいが、公的な施設である性格上、
 民間機関と価格面で競争していいものか、民業圧迫の懸念も考えられる。

◎人間ドック 年間 1920人(1日8人、1ヶ月160人) 以上
 単価を3万3千円と設定したが、現在、東郷診療所で簡易人間ドック及び
 集団人間ドックの受信者が423人。(19年度実績)
 足りない1497人を、どこから持ってくるのか?
 また、人間ドックは既存の競合先も多く、新規参入しても利用者確保ができるのか課題。
 必要なCTなどの高額医療機器も、単独での使用で採算がとれるほど稼働できるのか。

③診療所+検診・人間ドックを行う (第三者評価点数/9ポイント)
 医療と検診の連携ができ、予防から病気の治療まで一貫して対応できる。
          ↓
 現在の診療所では、手狭で検診機能や人間ドックの強化は難しい。
 いこまい館に移設する場合、医療と健診の動線(出入り口)を明確に分ける必要があり
 診療所の出入り口を裏側に持って行った場合、駐車場からの往来の不都合についての検討が必要。
 移設の場合、面積も150〜250坪の平面が必要。
 CTスキャン機器などの高額医療機器は、単独での使用ではなく、地域の民間医療機関との共同利用などのシステムを構築して、稼働率を上げるなどの工夫が必要。

※(第三者評価点数/ )は、公設診療所に求められる、地域ニーズ・国の医療政策への対応などから、総合メディカルが第三者として点数化して示したポイント。多いほど評価が高い。

【東郷診療所の存在条件】
税金を使う公設医療機関として
 民間ができない医療を提供しているか という部分が大切。
民間ができていない部分としては
・早朝、休日、24時間の医療提供
・総合医として、地域連携パスを行い、地域の中核病院や介護施設と連携していく
・在宅患者のフォロー
・住民に対する健康教育
への対応が期待される。

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本報告の主旨として
住民の税金を、年間3000万円つぎこんで、やるべき医療を行っているか?
という点からの見直し姿勢が強く感じられました。

また、
在宅医療に特化して24時間対応できる、在宅療養支援診療所に転換する
というプラン3の提案は、わたしが議会で取り上げた提案と重なるものであり、興味深く聞きました。
ただ、複数の医師の確保というハードルをどう乗り越えるか。という問題提起も同時にあり、難しいところです。

東郷診療所運営委員会からの答申は、今月19日に出される予定です。
どんな内容の答申になったかは、また報告しますね。

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権利擁護として、保証人について考える

権利擁護として、保証人について考える
伊賀市社会福祉協議会の主催で、「地域福祉の推進と『保証機能』のあり方を考える」権利擁護研修会が開催されました。

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延長で夜の10時半過ぎまで議会でした

今日は、一般質問が4人。
そのあと、議案質疑が9人あり
途中、議会運営会議が3回はさまって質疑が長引いたこともあり
夜の10時半すぎに、やっと閉会になりました。

お昼休憩の後は、ずっと今まで、短い休憩がはさまるだけで
夕食を食べる時間もなし。
ここまで時間延長した議会は、初めての体験となりました。

今、やっと家に帰ってきて、すぐにこのブログを書いています。

夕食もまだなので、とりあえず、ここまで。
(また、後から追加で今日の報告はしますね)

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一般質問終了し、明日は議案質疑です

3月議会での一般質問、ぶじに終わりました。

今回、わたしは
高齢者虐待防止、成年後見制度の推進、事務事業評価への第三者評価の導入について、東郷診療所の今後のあり方、の4項目について取り上げました。

今日の質疑の中で、成果としては
○高齢者虐待防止のためにも、認知症サポーターを大幅に増やし、認知症の正しい理解と支援を!というわたしの提言に対して、長寿介護課が積極的な答弁を行ったこと。
(この1年で、認知症の方をまちで支援していこうという姿勢を行政がはっきり示すようになったことは、大きな前進だと思っています)

○成年後見制度の推進のために、現在、相談窓口となっている地域包括支援センターだけの体制では、不十分であり、今後、もっと拡充あるいは別の推進体制をつくることまで見据えた答弁が出たということ。

○行政の事務事業の評価や見直しについて。
第三者評価委員会や、外部の専門家による見直しを入れるというわたしの提案に対して、町長から「現在は内部評価の確立に努力している段階だが、できるだけ早い時期に外部評価を行っていくよう、第5期総合計画の中でも位置づける」という前向きな答弁があったこと。

思うような成果が得られなかったのは、東郷診療所についての質疑でした。

特に、630万円もかけて医療コンサルタントに診療所の経営診断を依頼し、その報告書が診療所のあり方を討議している診療所運営委員会に提出されていることに対して。
わたしは、
「すべての情報が住民に開かれ、だれもがコンサルタントの報告書や、診療所運営委員会で討議されている内容が記録された議事録を、町のホームページで見ることができるよう、早急に公開してほしい」
と質疑したのですが。
これに対する町長の答弁が
「まだ診療所運営委員会から、答申が提出されていない。提出されるまではホームページでの公開はできない」
という、非常に情報開示に対して消極的なものであり、
ふだんから「情報の透明化が大事」と公言していらっしゃる町長の発言とは思えない答弁に、たいへん残念な印象を受けました。

町から町民への情報公開がないのであれば、情報開示請求を行うなど、対策を考えていく必要があると思っています。

くわしい報告は、また別の日に行わせていただきますね。

明日は議案質疑がありますので、用意のために今日のブログはここまで。
議案質疑は、午後2時半〜くらいから。
わたしを含め、9人の議員が行う予定です。

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支え合いマップづくり全国ネットワークが発足しました

認知症になっても、安心して住み慣れたまちで暮らし続けるためには
地域での支え合う仕組み作りが必要です。

そんな地域の支え合いのために、今、注目されているのが「マップづくり」
地域にある課題を拾い出し、みんなで解決すべきものとして見える形にしていくためのツールとして、地域で支え合いマップづくりに取り組む市町村が増えてきています。

この「マップづくり」ですが、
厚生労働省も、来年度の予算要求の中で、新たに加えられた「地域福祉推進緊急支援事業」の中で、地域の生活課題発見の手法の一つとして「マップづくり」を取り上げています。

1月31日、2月1日に岡崎市で行われた「マップづくり&ご近所福祉研究集会」では、こうしたマップづくりの手法を学ぼうと600人をこえる人が集まりました。
集会後には、「支え合いマップづくり全国ネットワーク」も発足。
マップづくりに関心のある人たちが、情報交換を行うことを目的に、メーリングリストが開設されました。
以下に案内文を紹介しますね。

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「支え合いマップづくりネットワーク」へあなたもどうぞ!
~会員の情報交換用メーリングリスト開設のお知らせ~

支え合いマップづくりが全国に広がっています。
国や都道府県も、住民の福祉・生活課題やそれを助け合いによってどのように克服しているのかを把握するためのツールとして、補助事業の一つに取り上げるに至りました。

しかし、今のように、さまざまな機関が個々バラバラにマップづくりをすすめていくのは非効率的です。
マップづくりは、まだ未開の荒野。
より効果的な手法を編み出していかねばならないこの時期、開拓者同士が連絡を取り合い、教え合っていく必要があるのです。

1月31日、2月1日に支え合いマップの全国集会が愛知県岡崎市で開かれ、この集会後に、有志で「支え合いマップつくり全国ネットワーク」が設立されました。
全国で開拓的にマップづくりに取り組んでいる人、またこれから取り組もうとしている人同士が相互支援し、連携して、「支え合いマップづくり」の技術向上を図ること。
そして「支え合いマップづくり」実践による成果物等の情報交換、研修・研鑽の場づくりを行い、「地域福祉」の推進の輪を広げていくことが目的です。

このたび、「支え合いマップつくり全国ネットワーク」会員の情報交換のために、メーリングリストを開設しました。
http://groups.yahoo.co.jp/group/sasaeai-map/

メーリングリストへの参加ご希望の方は、氏名、住所、電話、メールアドレスを明記して下記へお申し込み下さい。
お申し込みは、なるべくメールでお願い致します。

             住民流福祉総合研究所 所長 木原孝久
           <メールアドレス> kiharas@msh.biglobe.ne.jp
            〒350-0451 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷1476-1
            TEL/049-294-8284 FAX/049-294-8283
           ホームページ http://www5a.biglobe.ne.jp/~wakaru/

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東郷町でも、地域で安心して暮らせるまちづくりの一つの手法として、マップ作りに取り組んでいけたらと思っています。

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老い支度講座〜マイケアプランのすすめ

老い支度講座〜マイケアプランのすすめ
ぬくぬく7号、やっとできあがりました。

今号の記事内容は
○いざという時に困らないための
 介護保険はじめの一歩
○介護のかなめケアマネジャーの仕事とは?
 ケアマネ本音座談会
○自分の人生は自分で決めよう!
 マイケアプランのススメ

その巻末に紹介していますが、
4月25日に、マイケアプランづくりの「老い支度講座」を行います。

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ぬくぬく倶楽部~老い支度講座~
自分のことは自分で決めたい!あなたに贈る
マイケアプランのすすめ
 

最後まで人生を楽しむには、「もしも介護が必要になったらどうしたい?」を考えておく必要があります。
介護保険のケアプランを自分で作る「マイケアプラン」を支援している岡戸妙子さんを講師にお迎えして、自分の生活は自分で決める、早めの老い支度について考えます。

講師/日本福祉大学非常勤講師 岡戸妙子(看護師・社会福祉士・ケアマネジャー)
日時/4月25日(土) 午後1時半~3時
場所/名古屋市女性会館 第1研修室(地下鉄「東別院」から徒歩5分)
参加費/500円

参加ご希望の方は、ブログ右上の「メール送信」から、メールでお申し込みください。

なお、ぬくぬく見本誌として、ご希望の方に7号を無料でお送りします。
「ぬくぬく見本誌希望」と明記し、送り先をメールでお知らせください。

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