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介護ベッドに潜む命の危険

今日の午前中は、日東衛生組合の議会に出席。午後は議会だより編集特別委員会と、慌ただしい毎日です。

母のためにベッド導入を考えていて、調べていたらこんな記事を見つけました。
介護ベッドにつけられた安全柵で、死亡事故があいついでいるとのこと。

記事は、'08/3/25の「中国新聞」から

介護用ベッドの安全規格に不備 広島や出雲で事故相次ぐ

-------------------------(以下、記事の引用です)--------------------------

▽報告義務付けで表面化

介護用などのベッドに取り付けた柵や手すりが原因の事故が全国で相次いでいる。
中国地方でも今年、広島市や出雲市で計三件の死亡事故が起きた。
いずれも高齢者だった。
相次ぐ事故の背景には高齢化が急速に進む中、介護ベッドなどの安全性の規格が追いついていない現状がある。
国も見直しに動きだした。

一月、出雲市の病院に入院中の八十代女性が、転落防止用のサイドレール(柵)と木製ボードの六センチのすき間に首が挟まれて窒息死した。
二月には広島市中区の広島赤十字・原爆病院で入院患者の六十代男性が二本の柵の間の六センチのすき間に首を挟まれ亡くなった。

同じく二月には出雲市内で、八十代女性が自宅の介護ベッドに取り付けられた乗降をしやすくする回転式アーム介助バーにパジャマを引っかけて窒息死する事故も起きた。

■07年に法改正

経済産業省によると二〇〇七年五月以降、在宅用の介護ベッドの柵や手すりが原因の事故は全国で六件発生。
出雲市を含む四件で高齢者が亡くなった。

広島市と一月の出雲市のように病院のベッドで起きた事故は医療機関が任意で厚生労働省に報告しており、厚労省に統計はない。

なぜ一年足らずの間に六件も起きたのか。
ガス湯沸かし器事故が相次いだことなどを受け、〇七年五月に消費生活用製品安全法が改正された。ベッドメーカーにも重大製品事故を経産省に報告することが義務付けられた結果、初めて実態が明らかになった面がある。

■想定外が発生

改正前は独立行政法人製品評価技術基盤機構(東京)がメーカーの任意の報告を集計していた。
〇二~〇七年でベッドの柵などによる死亡事故は三件だが「報告以外にも発生していると考えられ、最近、急激に増えたとは言えない」という。

一般用も含めベッドの柵やボードとのすき間は〇五年に日本工業規格(JIS)で「六センチ以下あるいは二三・五センチ以上」と定められた。
しかし、広島市や出雲市の事故は、その規格内で起きた。

医療用ベッドの構造に詳しい岡山県立大保健福祉学部の森将晏教授(福祉工学)は「安全のために定めた規格が想定していない事故が起きている。規格が製品に追いついていないのが実情で早期に改善する必要がある」と指摘する。
経産省も「幅をより狭めることも含めて検討し、新たな規格を〇八年度中に設定したい」という。

一方、比較的新しい製品である介助バーは形などについてJIS規格はなく、メーカーが独自の規定を設けている。
業界団体「医療・介護ベッド安全普及協議会」(東京)は「安全のための規定が早急に必要だ。規格づくりをJISに働きかけたい」と話す。

■利用者が急増

厚労省によると全国でレンタルされている介護ベッドは約五十一万床。
二〇〇〇年度に始まった介護保険制度で大幅に増えた。
また病院には医療用ベッドが約百六十万床(〇七年七月現在)ある。

事故を受け、病院ではすき間にクッションや毛布を詰めるなどの対応を取るところも出ている。
メーカーもすき間を埋めるカバーを配布したり、注意を呼びかけたりしている。

ただ、病院には「すき間を広げれば転落事故につながり、狭めれば腕を挟む。全くなくせば身体拘束という問題が出てくる」(出雲市の病院)との戸惑いもある。
医療・介護ベッド安全普及協議会は「高齢化でベッドを必要とする人は増えている。安全のため基礎実験を積み重ねていくしかない」としている。

----------------------------(引用ここまで)-------------------------

介護ベッドをぐるりと囲む4点柵は、利用者の自由な行動をさまたげ、ベッドから降りられないようにするということで、身体拘束禁止の項目となっている。
しかし、現状では、「転落防止のため」「安全のため」に、禁じられたベッド柵が利用されているケースをよく目にする。

特養ホームなどの介護の現場を回って、身体拘束についての考えを聞いている時に、
「なぜ、介護ベッドの柵が身体拘束にあたるのか、わからない」
と、真顔で話される施設長と出会ったりする。

そんな方たちには、ぜひこの新聞記事を熟読してほしい。
禁じられたベッド柵が原因で、死亡事故が1年で6件も起きているのだ。

スウェーデンでは、人生の終末期を過ごす緩和ケア病院の個室にあるベッドを柵で囲ったりしていない。
日本ではあたりまえのように使われている、ベッド柵というものについて、もう一度考え直す時期にきているのではないだろうか。

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